PKMN×PKMN小説を求めて(1/?)

 先日、繋がっている字書きの方が、かの「PKMN同士総合スレ」の話をされていて、自分も懐かしさのあまり色々おしゃべりをしていたのである。
 PKMN×PKMNの小説を投稿する場となると、主だったサイトでは「PKMN小説wiki」とか「PKMN小説スクエア」とかがあがる。ざっくり言うと前者はエロパロ寄り。後者は健全寄りで、カップリング要素も薄く、純粋なストーリーものが多い印象である。それに加えて、かつては2ch(現5ch)にもそういうカップリングもの、まあ大半はエロパロなのだが、を投稿するスレが存在していた。
 そもそも、「小説wiki」自体も昔ふたばに立てられた「PKMNのエロ小説」(「イーブイ・スタジオ小説版」時代には「PKMNの官能小説」)というスレに投稿された作品の保管庫として作られた、という経緯があるようである。初めのスレが立ったのは2007年4月22日。以降2008年頃まで活発に更新されていた。「小説wiki」での初めての大会が2009年3月なので、その辺りまでに「小説wiki」が作品の保管庫から、投稿の場へと性質を変えていったことがわかる。
 「小説スクエア」の方は個人的に疎くて申し訳ないのだが、本サイトに沿革のページがあったので、参照すると、原型にあたるサイト「ポケモントップインフォメーションセンター」の設立が2005年9月。翌月には「ポケモン情報エリア」と改名。当初、小説はコンテンツの一つに過ぎなかったが、翌2006年の7月には小説専門サイトとして再スタートしている。
 そして「PKMN同士総合スレ」のスレが立ったのは2007年9月。こちらは元々2chに存在した「PKMNエロパロ板」から派生する形で立てられている。過去ログを辿るとスレ立ては2007年9月28日で、当初のスレタイは「PKMN不思議のダンジョン総合スレ」。本スレのやりとりを読む限り、約2週間前の9月13日にあの『ポケダン時・闇』が発売されたことを受けてのようだ。そして3スレ目で「PKMN同士総合スレ」と改名。最盛期は2009〜10年で、この期間で全体の2/3にあたる12スレを消費している。
 2009年というと、『ポケダン空』が同年4月18日に発売。「てんさいププリン」や「あんこくのみらいで」などの名エピソードの初出。9月12日には当時散々望まれていた『金銀』のリメイク『HGSS』が満を持して発売。2010年の9月18日には第5世代『BW』がリリースされ、初回特典のビクティニ効果で史上最高の初動255万本を叩き出す。ゼクロム、レシラムを筆頭に、ジャローダペンドラーバチュルゾロアークサザンドラ……といったポケモナー的エースを数多く輩出している。ちなみに言うと、新規ポケ数は156種で史上最多。
 これがエロパロ板最盛期の時代背景である。以降も更新は続けられたが、緩やかにスレ消費ペースは落ちていき、末期には萌え語りばかりの喪男スレと化していた。最後の書き込みは2015年2月2日。「ボーマンダと組ませるなら、誰がいい?」である。