ポケモン小説wiki「第十七回短編小説大会」作者予想

 このブログの書き手も日常的に更新させてもらっている「ポケモン小説wiki」で開催されていたイベント「第十七回短編小説大会」に投稿された20作の作者予想である。プライベッターでも別によかったのかもしれないが、どうせだからこっちにぶちまけよう。

 このブログの書き手も日常的に更新させてもらっている「ポケモン小説wiki」で開催されていたイベント「第十七回短編小説大会」に投稿された20作の作者予想である。プライベッターでも別によかったのかもしれないが、どうせだからこっちにぶちまけよう。

△雪解けに、冠は笑う→ユキザサ
○新春大セール!高く買います!安く売ります!→COM
○死が最後にやってきてそして誰もいなくなった後に→四葉静流
△ハルノヒ→円山翔
○卑猥ものには札→カゲフミ
○常春の園にて→水のミドリ
○春を迎えてその先へ→某妖精(三日目)
□腰痛になりまして→呂蒙
ピカチュウという名の→pt
□もしかしてエッチな?→夏雪草
△春に1Kアパートで、本当に、あったお話。→pt
◎春が運ぶは幸福か、或いは→狸吉
□新緑の葉は初めての→リング
◎わたりどり→からとり
◎つきのうた→Lem
△神話-春忌み-→赤猫もよよ
△意地っ張りの砦→双牙連刃
□真昼と夜中の溶け合う時間→&fervor (管理人氏)
Bios-ized Memories→四葉静流

◎確定
○自信あり
△当たってるかもしれない
□ぶっちゃけ勘です
×すみません! 見当もつきませんでした!

 以下、簡潔なコメント。

・雪解けに、冠は笑う(非官能)→ユキザサ
 バドレックス
 『花の式日』に引きずられたのと、タイトルのプラグインで朱烏さんと即答しかけたが本文を読むとだんだん違う気がしてきた。紛うことなき「冠の雪原」の後日談的エピソードだが、もっとオリジナル要素を強めると思った。消去法的に、伝説ポケモンの描き方を踏まえて、ユキザサさんで。

・新春大セール!高く買います!安く売ります!(官能)→COM
 メタモン
 ノリ的に双牙連刃さんとも思ったが、同性愛を書くイメージが薄い。短編でわざわざ書かないんじゃないか。スリープのステレオタイプとも言えるコミカルなアキバ系オタクの描写、「HPではなく何か見えないポイントが吸い上げられている気がする」といったメタっぽい表現から字書き歴の長い方の中から推測。必ずや参戦しているであろうCOMさんが書いてそうな作品、という消去法でもある。

・死が最後にやってきてそして誰もいなくなった後に(非官能)→四葉静流
 アーマーガア(?)
 一文ごとに行を空けるスタイルは多分カモフラージュ。欠損要素やらアーマードコアやら静流さんの好きそうな要素がこれでもかと詰まっている。あと本作エントリーの1時間前に当人がブラフっぽいつぶやきをしていたのも気になっている。

・ハルノヒ(非官能)→円山翔
 ゲンガー
 新社会人の生活風景、という点からはユキザサさんのようにも思えたが、ちょっと毛並みが違う印象。これもまたスクエア勢のようなストーリーテリングのように感じた。とすると、ますます円山さんという気がしてくる。医者の「私」の語りなんかが、すごく「ぽい」し、一日の終わりごとに日常がポケモンを通じて非日常に転換していく(もっともこの日常自体が……だけど)描写も円山さんらしい、気がする。

・卑猥ものには札(官能)→カゲフミ
 ドラパルト
 タイトルのちょっと緩めに外してくる感じと文体の感触からものすごくカゲフミさんっぽさが感じられる。読書に集中するために、きよめのおふだをドラパルトの陰部に貼ってから濡れ場に流れ込むという淡々としながらも笑える展開。前回の『かたどり』を思わせるものもあるからptさんも候補だけど、たぶんカゲフミさんか。

・常春の園にて(非官能)→水のミドリ
 キノガッサドレディアシュバルゴ
 キノガッサドレディアがメインになると世界観的に特ルリさんだが、文体が異なる。脇を固めるのがシュバルゴなど、草タイプと虫タイプが中心になっているのも特徴的。ポケダン風のファンタジーとなると、からとりさんらしさもあるが、表現や語彙(「草姿」とか「摘芯」とかなかなか出てこないだろう)の特徴から、これはミドリさんだろう。

・春を迎えてその先へ(非官能)→某妖精(三日目)
 アゲハント
 死の間際に繭から孵った地へと戻ってくるアゲハントの物語。一読だと作者を判定しづらいが、ポケモンの種族名を明示しない手法は某妖精さんらしい、が、虫ポケ主体の小説ということで断言がしづらいけれど……

・腰痛になりまして(非官能)→呂蒙
 パルスワン、アマージョ
 こういうタイプの話は予想がしづらい。実録系とかエッセイ風の日常話だと、つい呂蒙さんにしてしまうが……リングさんっぽいと思うとすごくリングさんっぽいから困る。どうだろう? パルスワンのバカ犬っぷり(ペロペロペロペロペロペロペロ……)とアマージョのドSっぷりのダブルパンチ。

ピカチュウという名の(非官能)→pt
 ピカチュウガオガエン、エースバーン、ニャオニクス、ミュウ
 『ルパン3世』的な怪盗、アクション、エロ、ミステリー、夢オチと要素てんこ盛りの短編である。登場ポケモンも多く、筋も複雑。その分、展開も足早に感じるが、どの辺からトリックである夢が発動していたのかとか考察どころはある。なんだか、前回の『過多なる愛に溺れ死ぬ』に似ているような……?

・もしかしてエッチな?(非官能)→夏雪草
 モクロー、ヒバニー
 『超ダン』chapter14の一場面をもとにした短編。とはいえ、主人公が当時未発表のモクロー、相棒は同じく未発表のヒバニーと、オリジナル要素を含んでいる。「もしかしてエッチな?」という相棒の迷台詞をネタにしたほのぼのとした調子ながら、「獲物であれば食肉として解体される状況だろうが」とか、細かな描写に隠し切れない書き手の「癖」が垣間見える。一時的な進化によって体験した身体感覚の変化、これはTFものとも読める。とすると、『あかいろ、あおいろ、しろとくろ』で転生と性転換を同時に描いた夏雪草さん、と大きく出てみる。

・春に1Kアパートで、本当に、あったお話。(非官能)→pt
 ランプラー
 実録系の話。不動産ネタである。地の文の語りとか、ランプラーと青年との日常会話とか、コメントのノリからpt氏の声が聞こえた、ような、気がした。大学の講義とか物件探しのくだりとか隣人トラブル(?)などのエピソードになかなかリアルな書き込みがされている。というわけで前回に引き続き今回もpt氏複数投稿説を推す。

・春が運ぶは幸福か、或いは(官能)→狸吉
 リザードン
 リザードン産卵なんてまたマニアックなものを……と思っていたら、最後のノリツッコミのくだりで全てを理解した。狸吉さんだこれ! 1卍で収まっているとは思えない(実際9900字だった)くらい、産卵の下りもタップリと詰まって、話のまとめ方にも安定感というか貫禄が感じられる。

・新緑の葉は初めての(官能)→リング
 オノノクスリーフィア
 オノノクス♂×リーフィア♂のBLもの、性描写は控えめで、精神的な繋がりが中心。BLものにしても、このカップリングの独特さ。ふだんはNL主体の書き手が書いたプラトニックなBLという印象で、いわゆるケモホモを専門に書いてる字書きのものではないと感じた、と言った以上その点は確実にあてないといけないからプレッシャーだ。

・わたりどり(非官能)→からとり
 ケムッソスバメ
 いわゆる「タベラレル」コンビ(今作はオリジナルだけど)のお話。ケムッソの男の子とスバメの女の子の交流、別れ、そして再会。全体に漂う温かいというか、牧歌的な読感。それも合わせてメインを張るのがスバメ系統と来れば、からとりさんしかいない。

・つきのうた(非官能)→Lem
 エースバーン
 安心と信頼。タイトルと文体の時点でLemさんで確定。あとは、いつ「兎」が出てくるかだけが問題だったけれど、この世界観は本当にスゴい。幻想的なイメージの中で、炎御三家を初代から順々に登場させていく展開はニクい。最後の最後で「兎」が出てくるのは、お約束的展開ではあるけれど、Lemさんのエースバーン観は唯一無二。ファンアートやらカップリング絵はいくらでもあるけど、群を抜いてると思う。

・神話-春忌み-(非官能)→赤猫もよよ
 フリーザー、ウルガモス、モスノウ
 春を司るウルガモスと冬の化身フリーザーとの神話的一挿話。フリーザーの視点から語られる、ウルガモスとモスノウ(ありそうでなかった!)の悲恋、そして悲劇的結末。作品に漂う気高さは、どうしても『生者の行進』に引きずられてしまう。まあ、個人的にもよよさんとできれば交流してみたい、という意向もあるわけなのだが。

・意地っ張りの砦(官能)→双牙連刃
 トリデプスガチゴラスアマルルガ、トロッゴン
 化石もの。といっても化石博発表前のエントリーなので、今回化石ネタが2本あるのは単なる偶然であろう。トリデプス♀→ガチゴラス♂→アマルルガ♀に茶々を入れるトロッゴンという関係性。妾口調でちょっとツンなアマルルガ、ちゃっかりとガチゴラスの雄にありつこうとするトロッゴンのマニアックなシチュ、そして二匹の仲をこっそりと邪魔しようとしていた意地っ張りなトリデプス。すごく、『限界の挑戦』って感じがする。

・真昼と夜中の溶け合う時間(官能)→&fervor
 ルガルガンまひる、よなか)
 ルガルガン夫婦(まひるのすがたの一人称が『僕』なので雌と確定するのに時間がかかったが)の気怠くも幸福な春の日常を書いた短編。まだ寝てる相手のカラダを気軽に使わせてもらう、ってシチュはズボラっぽさの中に情愛を感じて好き。夜ルガルガンが集めてきた山芋を、その腹の岩で擦るのは大根おろしリスペクト(?)だろうか。

Bios-ized Memories(非官能)→四葉静流
 ドンカラス(?)
 大会最終日の滑り込み投稿だが明らかに『死が最後にやってきて〜』と対になる作品で、この日に投稿されたのも意図的なように思える。2作を合わせ鏡のように参照しあって、このアポカリプスじみた世界観に奥行きを与えようという試み。作者予想も『死』に準じて静流さんで。

 

 

 以上!