短い言い訳

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13945700

 萌え語りはキャプションでしていたので、割愛!
 さて、わざわざ読む人がいるかどうかわからないが解説である。解説というか、自分がしたいだけの言い訳である。
 端的に言えば、イオルブの頭でっかち感を演出したいがためだけに、あれやこれやぶちこんだんである。まあ、イオルブとアップリューの組み合わせという時点で、反応する方がどれだけいるか甚だ疑問だし、単純なものを書いていたら意味がない、凝ろう、奇を衒おうと思ったが最期、であった。この手の悪ふざけはやり出すとキリがない。気がつけば、書き出しの1000字を書いた時点から遥か遠いところまでイッてしまった。ともかく、イオルブくんの本の虫ながら青臭い拗らせっぷりが伝わってくれれば幸いです。
 ただ、この書き方自体は、先月投稿したドラパルトのやつと根本では同じだと思っている。本文に引っ張り出してくる領域が異なるだけで。書いてる最中の思いつきとか、勝手な連想だかで、役割論者の口調から、例のアレ的な言い回し、FF7クラウドのうわ言を並列したわけである。今度の場合は、ある程度の下敷きをいくつか思いついて、それに倣って書いていたりする。まあ気づかなくても問題はないし、だけど気づいてくれたら嬉しいし、程度のことだ。
 いずれにせよ、この並置そのものにはさして意味はない。言ってしまえば『ポプテピピック』的である、とさっき思いついた。膨大で瑣末な引用やパロディを矢継ぎ早に繰り出す作風はいかにも前衛的に思えるが、あれは、目についたあらゆるものを今現在という極点にかき集めて、凝縮して、消滅させてしまうブラックホールである。だからそれに類似していると思われる、モダニズム的な詩法や表現技法とは似て非なるものだ。あれの目的は、一つには過去と現在とが入り混じった「歴史的感覚」を喚起することだからだ。
 ま、ま、気難しいこと言わないで。故・丸谷才一先生だって小説の根源は「遊び」だって言ってんですから。小説で、ましてや二次創作だもん、遊ばなきゃ、楽しくなけりゃ意味なんてない、意味がなけりゃスイングもない、前の記事でも書いたけど、一人遊びして鬱になるってクズでしょ、バカでしょ、さらに言うなら性格悪いでしょ、クドイ!……もっと言うなら周りの周りの周りの、周りの迷惑考えもしないでしょ、少しも!……ちっとも!……微塵も!……欠片も!……「クズでしょ」以下、ヤプーズ『ラブ・バズーカ』の歌詞のもじり。『HYS』、躁鬱全開のアルバムだけど、自分は好きです。
 こいつ言い訳でも堅苦しいこと言ってるな。半月も頭でっかちなイオルブくんに付き合っていたからね、作り手より頭のいいキャラは書けない、ってすごく当たり前のことを、再確認させられたよ!

PKMN×PKMN小説を求めて(7/?)

 「ポケモンラブホテル」スレのお話、続きである。
 先日、密かに全文を紹介した『ポケモンラブホ物語(笑)』であるが、サンダースとシャワーズカップリング自体は、それほど珍しくない。ブイズは『金銀クリスタル』の2001年当時から、『剣盾』発売後の2020年現在に至るまで、小説だけでなくイラスト(エロ含)といった二次創作の題材として取り上げられ続けている。
 けれども、このSS、厳密に言うと二次創作ではない。三次創作である。というのも、「ポケモンラブホテル」スレと同時期に立てられたあるスレと、連動して書かれていたからである。
 そのスレというのが、「エーフィとブラッキーがあなたのお話聞くよ!」スレ、通称「エーフィスレ」。スレ立ては「ラブホ」スレから遡ること3日前、2001年3月1日である。女性トレーナー「クリス♀」(当時の最新作であった『ポケモンクリスタル』の女性主人公のデフォルトネーム)の手持ちであるエーフィとブラッキー(ともに♂)が、スレ住民のレスに反応する、という趣向のスレである。いわば、なりきりチャット2ch版といったところか。
 この手のなりきりおしゃべりスレは、2chの初期から色々存在していたようだ。ポケモンだけに限っても、「エーフィスレ」の前スレにあたると思われる「サトシスレ」や「サカキスレ」の話題が出てきているし、この他にも様々な種類が存在したらしい。
 スレ立て当初は、『金銀』からの新規ポケモンである2匹を中心に進行していたのだが、まもなくそれだけではレスが続かなかったのか、他のブイズが続々登場してくる。

113:サンダース♂:2001/03/02(金)18:20
 なつき進化する甘えん坊野郎共が何かやってるらしいが、
 イーブイ進化系じゃ俺が最強だって事を忘れるなよ。ゲラゲラ。

 あ、やばガラガラだ、逃げよっと。

 サンダース♂のこのレスに呼応するように、シャワーズ♀も登場する。

125:シャワーズ♀:2001/03/02(金)18:43
 失礼ね!サンダース!私はイーブイから進化したし
 ウナギイヌとは何の関係もないわよ!
 あなたこそケンタッキーおじさんの進化系でしょう!
(※G注:直前のサンダースのレスで、シャワーズのことを「うなぎイヌが進化した」と揶揄っていることに対するもの。レス番号121参照)

 ここからしばらくこの2匹の掛け合いが続く。

127:サンダース♂:2001/03/02(金)18:59
 >>125
 …これだから女は困るぜ、すぐヒステリックになっちまう。
 悪かったよ、ひどい事言って…でも、わかるだろ?
 俺の言いたい事はそんなことじゃないんだ…。

129:シャワーズ♀:2001/03/02(金)19:05
 …サンダース…わかったわ(微笑み
 私の勘違いじゃないことを祈るわね。

 それと共に、この両匹がカップルであるというスレ独自の設定が定着していく。

143:エーフィ♂:2001/03/02(金)19:41
 (一部省略)
 シャワーズさんとサンダースさんはラブラブってやつなんですね
 理解しました

 ここで『ポケモンラブホ物語(笑)』の内容を振り返ってみると、「エーフィスレ」でのサンダースとシャワーズの設定が、そのまま利用されていることがわかる。今の言葉でいうバカップル的な立ち位置である。
 実際、『ポケモンラブホ物語(笑)』の作者も、キャラクターの性格を「エーフィスレ」から借用したことを認めている。

74:ポケモンラブホ物語(笑):2001/03/07(水)01:30
 (一部省略)
 >>73
 はじめはただパクっただけなんですけどね(笑
 確かに影響し合ってるようで、
 無効のスレに迷惑がかからないことをお祈りします、
 (後略)(G注:原文ママ

 作者氏のレスからわかる通り、「エーフィスレ」に登場していたブイズたちのキャラクターを無断でSSに利用したということで、本作は三次創作的な産物だったのである。ある意味ではネタにしているわけだから、恐る恐るの投稿であったことが窺われるが、それが意外な反響を引き起こすことになる。

出典:「エーフィとブラッキーがあなたのお話聞くよ!」
https://salad.5ch.net/test/read.cgi?bbs=poke&key=983453494&ls=50

雑記1016

 なんか今、ケモショタ界隈がざわついているようである。事情はふんわりとしか知らないのだが、一部の海外勢が有名ケモショタ絵師に凸して通報、からの凍結祭りになってる、とかいう話である。幸運にも、相互にさせていただいてる方(クリムガンの人、と個人的に呼んでいる。ドクケイルの人、ネイティオの人、みたいな感じで)も、twitter上でのセンシティブな投稿は念のため、しばらく控えると呟いていた。
 とは言っても、今のところ凍結された著名アカは2つで、自分がケモショタと聞いて真っ先に思い浮かぶ方のアカウントはさっき見たら何ともないようだし、攻撃する側の基準もようわからんのである。要するに目立ってるやつってことか、もっと言えば悪目立ちしてるってことか。
 その凍結されたうちの1つの方は、大古参のケモナーである。なにせ、当ブログでぼちぼち書き継いでいる「ポケモンラブホテル」スレについて、呟かれていたくらいである。けれど、4年ほど前に、けもケに来る男には新参の若いケモナーに声かけてオフパコしようとする奴が相当数いる、みたいな伝聞を呟かれて、若干ネットがざわついたってのを、こないだ逝去なされた『Naverまとめ』に記事化されていたのを思い出したのである。今回の件も、攻撃する側に対していち早くリアクションしたのが仇となったようだ。やはり、常に矢面に立たされる立場、というのは大変だな、と零細字書きケモナーの立場としては感じるわけでスナ。
 でもどうせこの騒動、1〜2週間もすれば沈静化するんだろう。東浩紀もたびたび皮肉っぽく言ってるけど、所詮、SNS上の運動なんて長続きしないし、しかもすぐに忘れ去られてしまう。Twitterは同じことを何度もいう場所です、というバズツイートを見かけたけど、いみじくも、っつー感じである。ま、その呟きだって、すぐに忘却の淵にいっちゃうんだろうけど。ロシア語の筆記体みたいにね。
 だけど、ケモショタに限らず、いずれはNSFWなイラストとか、ネットでも有料で個人の趣味として、密かに閲覧するコンテンツになってくんじゃねえかなあ、という予感はあるわけである、漸進的に。あまり話題になってないけど、pixivが先日リクエスト機能を追加したことで、実質的に日本でもコミッション(欲しい絵を金払って書いてもらうってこと)が主流になってくだろうと言われてる。それは、2ch的な安価文化の絶滅を意味する。未だにリク絵で起きるトラブルの大半ってリクする側にこの安価の感覚が残ってるからだと思うから、それは歓迎すべきことではある。版権絵の取り扱いはどうなるか、とか微妙なトコはあるけれど、大量にいいね・RTもらえる絵師だったら、お金入るんだったら、一気にそっちへ流れ込んでいくだろう。自分だって仮に神絵師だったらそうする。
 それが時代の流れってことになるのか、反時代的なのかっていう判断は差し控える。けどまあ、エロ絵にこんなに簡単にアクセスできる今の時代って、特筆すべきものなのかもしれないな、ってことは言っておいても、いいんじゃないかな。はつよめに。もうめんどうみきれよう。

エタらないために、時間と戯れることについて

 先日twitterでこんなことを呟いた。元ツイ、ちょっと誤字っていたので改めて書き直す。

「小説って本来はスローなメディアだと思うのだが、二次小説の場合、ジャンル自体の旬もあるし、何よりかつてはほとんどがネット掲示板に投稿されていたから、とりわけ即時性が重視されていた、と思う。早く書いてまとめて上げないと、忘れられてしまうのである」

 ネット上の二次創作は、パッと書いてパッと投稿するのが第一であるっていう「即時性」が重視されるけど、小説ってまとまった文量を書くにも読むにも時間かかるから、そういうの不向きだよね、だけどそれやんなきゃいけないのが、字書きの辛いところだな、ってことをこの時は言いたかったのである。諸々の覚悟って、必要よね。
 ただ、「即時性」というのは、二次小説にとって悪いことばかりでもないのだ、ということに、さっき気づいた。
 自分は今年になってからまともな(といってもPKMN二次だしケモノだしエロだけど)創作を始めた。一応、創作自体はこれまでも試みてはいたはいたんだけれど、全然完成しなかったのだ。理由は単純明快、風呂敷の広げすぎ、である。
 これは個人サイトで小説を書いた人間の99%が体験したことじゃないか。冷静に考えてみれば、そういうのって書き始めた段階でしくじってる場合がほとんどで、自分の力量を遥かに超えた、少年漫画的な物語をつい書きがちなのである。
 残念ながら、誰もが尾田栄一郎というわけじゃない。いくら妄想を逞しくしようが、マンガ20ページを描くのが、小説100ページを書くのがいかに辛いことか。本気でやろうとするなら、その何十倍、下手したら何千倍もの紙数を費やさなきゃいけないってこったあ!
 で、そうした個人的な反省のもとに至ったのが、できるだけコンパクトに収めよう、ということなのだった。小説の場合だったらまあ、1〜2万字、長くても3万字くらいで終わるくらいの話にしよっか、ってことを意識して、ようやくまともに活動できるようになった。
 で、このことが最初に言った「即時性」の利点なんじゃないか、という気づきである。出来る限り早く書かなきゃいけないので、それに見合ったくらいのストーリーにしなきゃいけない。けど、二次創作としては、その方がいいんである。同人作家の中には当然、プロを意識してる方も多いわけだけど、下手に長くしたら10年かかっても終わらなかったりして、それ本末転倒じゃん、って思ったりするわけだ。
 別の記事で言及したピカチュウ♂×イーブイ♀小説『ピカチュウイーブイ』の字数を、確認してみたら約35000字だった。絶妙な文量だと思った。短すぎず、長すぎず、それでいてしっかりとPKMNへの「萌え」が詰め込まれてる。
 ネット掲示板での連載になると、「即時性」はより重要だからだろう。ぼけっとしてるうちにスレ落ちしたら大変だし。話を大きくしすぎず、ダイレクトに「愛」を伝える、そういうのも一種の技術なんだ。
 だからこれって、今twitterで毎晩やってるワンラに通じるものがあるんだろうなーと、また気づきである。うん、そうだ。ポケ字書きを志す人、ワンラ、やろう!

ポケモン版深夜の140字ワンライティング (@poke_1writing) | Twitter

二次創作 #とは

 ざわつくことを承知で言えば、フォロワー4〜5桁で、そこそこ絵が上手いオン専の絵師って、純粋に病んでるのが多い。勝手にキレ出して、ネットの人間誰も信用できねえとか言っちゃったり。晒しRT連発したりしてるの見てると正直怖いぞ。誰とは言わんが。まあ、twitterやっていれば誰だって何人かは心当たりがあるんじゃないだろうか。自分はそういうの、極力フォローしないようになったけど。この世の地獄とか書いちゃったしね。
 で、こういうタイプのやつってたびたび忘れていると思うので、陰でこっそりと書かせていただくのだが、二次創作の本義は「交流」だろう、と思うのである。人と人との繋がりである。人間関係である。それ理解できん奴がファンアートなんかしてたらそりゃ病むよね、って話である。
 確かに古来から、才能ある奴はどこかしらただならぬ憂鬱症を患ってる、とは言ったものだけど、多分ああいう類の憂鬱は先天的ではなく後天的である。憂鬱だから創作するのではなく、創作するから憂鬱になるのである。
 フォロワー数の多い二次創作者がなぜ憂鬱になりがちかと言えば、それはいくら投稿しても対価がないからじゃないか。当たり前だが、二次創作は他所の版権を借りて表現をさせてもらっているのだから、一銭でも利益を出したらアウトである。pixivやtwitterでいくら山のようにいいねを稼いだって、YouTuberのように再生数に応じた金銭が入ってくるわけではない。同人誌を出すにしても、すげえ金がかかる。
 二次創作って基本的にやってて良いことなんてほとんどないのである。自分の金と人生を相当数、犠牲にする営みなのである。そりゃ、病むさ。では、いかにしてそんな不条理なことを人はなしうるのか?
 大事なことだからもう一度言うが、二次創作の本義は「交流」である、人と人との繋がりである、人間関係である。これをさらに突き詰めて突き詰めて突き詰めていけば……「愛について」語ること、になるわな?……「そこに愛は、あるんか?」(アイフル)である。推しへの愛について、誰かに語ること、あるいは誰かの推しへの愛に耳を傾けること。そこで「交流」が生まれる。推しについて語るときに、私たちが語ること、ってこれは言いたかっただけなんだけど、ついね。
 そう考えると、そこまで深く愛を語り合える人数なんて知れたもんだ。1000人の物言わぬフォロワーより、1人の語り合える同士の方がずっといいに決まってる。でも現実、フォロワー10000人いても孤独ってやつ多いし、「交流」よりもフォロワー数を増やすことだけに汲々とする連中も大勢いる。少ないフォロワー数のやつが、多いやつにリプライすると、「フォロバ狙い」を疑われたりするし、かといって、フォロワー多いやつなんかも、交流する気ゼロだったりするしで、なんとも。
 とかく、フォロワー数のパワーゲームになりがちなtwitterではある。でも、一方通行の関係って正直、全然面白くないのである。好きな共通事項があるんだから、少しは喋りたいというのがネット的人情である。
 だからこそ、まあ可能な限りで無理はせず、常識を弁えた範囲で、リプライを送ったり交流したり同人っぽいことをしたいね、というお話でございました。別にお後はよろしくない。

『ポケモンXY』と2013年の任天堂

 『ポケットモンスターX・Y』が今日で発売から7周年だそうだ。7年というのはゲーマーにとってはちょっとした節目である、と個人的に思っている。『ゼルダの伝説 時のオカリナ』において、子供リンクが大人リンクになるまでに要する年月に等しいからである。
 当時は任天堂不振が叫ばれていた。前年末に発売されたWiiUが、その直後から慢性的なソフト不足に陥って、売り上げが伸び悩んだのである。任天堂自体も、ローンチの『New スーパーマリオブラザーズU』から『ゲーム&ワリオ』まで3ヶ月を要していた。その次の『ピクミン3』までにまたしても3ヶ月。あと見るべきものというと、9月の『風のタクトHD』と11月発売の『スーパーマリオ3Dワールド』くらいである。
 ソフトラインナップを振り返ってみると、なかなかに惨憺たる状況だったことがわかる。この年のWiiUは、バーチャルコンソールで凌いでいた、と言ってもいいくらいだ。『MOTHER2 ギーグの逆襲』が初めて現行機で配信されたのもこの年であった。『Splatoon』の華々しいデビューは、2年先の話である。スマホゲーム隆盛の中で、一部のメディアやアナリストに、赤字続きながらスマホに消極的な任天堂はよく詰られていた。まあ、今の任天堂の絶頂ぶりを見れば、それがいかに浅く、長期的な視野の欠如した指摘だったかわかるのだが。
 一方で3DSの方はと言えば、こちらも前任のDSシリーズに比べれば絶好調とは言えなかったのだが、昨年の『とびだせ どうぶつの森』のおかげでかなり持ち直していた。発売直後の頃のような大不振からは、ようやく抜け出せたといったところで、『ポケモンXY』の登場だったのである。
 その『XY』。『SM』やら『剣盾』を経た後に振り返ると、『赤緑』から続けてきた従来のスタイルのポケモンがあの段階で煮詰まっていたことが感じられる。ジムバッジを8個集めながら、ひでん要員も意識してポケモンを捕まえつつ、ついでに悪の組織とも対決して、なんやかんやあってチャンピオンになってハッピーエンド、というやつである。
 前作の『BW』がかなりとんがっていた反動もあって、『XY』のストーリーは割と抑制気味である。故に、今からすると地味と言われがちである。まったく印象に残ってないジムリーダーとかいるし、チャンピオンのカルネにしてもシロナみたいなインパクトは薄いし、ティエルノはダンシングデブだし。まあ当時からフラダリのネタばかり言われていて、それは今も変わらないのである。フラダリクソコラグランプリとかね。
 これ以降、ポケモンは『ORAS』を挟んで『SM』で思い切ってポケモンリーグ自体がない地方を舞台にするなどの刷新をし、『剣盾』で従来のポケモンを緩やかに解体・再構築して見せた。思えば2013年辺りって、各所で「当たり前を見直す」ということが言われ始めた時期であった。『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』とか先述した『スーパーマリオ3Dワールド』も『XY』と同時期のリリースである。それが2017年にそれぞれ『ブレスオブザワイルド』、『スーパーマリオオデッセイ』に結実したと思うと、2013年というのは、なかなか感慨深い年だった、ということになる。

PKMN×PKMN小説を求めて(6/?) 附:『ポケモンラブホ物語(笑)』

 「ポケモンラブホテル」スレが立てられたのは、繰り返しになるが、2001年3月4日深夜のことである。「2ちゃんねる」にポケモン専門板、いわゆる「ポケモン板」が開設されたのは2000年11月5日。翌2001年の1月には携帯ゲーム機の話題全般を扱う「携帯ゲーム・ポケモン板」となっている。ちなみに、これもまた繰り返しになるが、『ポケットモンスター』全般のエロパロを投稿する「ポケモン」スレの誕生が2001年の12月23日であり、そのうち特に「PKMN×PKMN」に特化した「PKMN不思議のダンジョン総合スレ」(「PKMN同士総合スレ」)の設立は6年近く後の2007年9月28日であった。
 2001年当時は「PKMN×PKMN」どころか『ポケットモンスター』自体のエロパロないし小説を書くこと自体が躊躇われていた。1999年に起こった「ポケモン同人誌事件」の余波は、当時のレス内容のあちこちに感じられ、公然とポケモンでエロを書いたら通報される、というような意識は、ぼんやりと共有されていたようである。そんな時期に、「PKMN×PKMN」小説が書かれていたのはやはり先駆的だ。
 「ラブホテルスレ」が立った翌日の夕方、「物語」という形でポケモンへの愛を表現する者が現れた。実は、この小説が投稿された背景には、同時並行的に進行していた別のスレも関わっているのだが、詳細は後に回す。
 とにかく、これがネット上に現存する最古の「PKMN×PKMN」小説である可能性がある、ということの重要性に鑑みて、密かに全文を引用させていただきます。もちろん二次創作でしかも20年近く前の作品とはいえ、他の誰かの著作物ではあるのだが、本作がこのスレを除いては読むことができない事情も合わせて、保管しておく意味はあると言い訳させてもらう。
 一応、末尾にリンク先とレス番号も付けておくので、興味のある方はそちらも参照していただければと思う。
 タイトルは『ポケモンラブホ物語(笑)』。サンダース♂×シャワーズ♀のSSである。官能描写あり。3月5日から翌6日にかけて、3回に分けて投稿された。読みやすいように、一部作者によるコメントはカットし、各回の冒頭に数字を付しておいた。


ポケモンラブホ物語(笑)』

1
ここはポケモンラブホテル、
ホテルのロビーではシャワーズが周りを
見回しながら落ち着かない様子で待っている。
どうやらここで相手を待っているらしい、
しばらくしてシャワーズは何かを見つけ立ち上がった
視線の先にいたのは一匹のサンダースだった、
「おうっ!またせたな!」
「ちょっと・・大きな声出さないでよ・・しかも遅いわ・・」
「わりいわりい、ちょっくら用事があってな」
「ほんと恥ずかしかったんだから・・みんな見てるし・・・」
「ああ、おまえ人気あるみたいだな。で、いいんだよな?」
「う・・うん・・・」
「後で文句いうのなしだぜ?」
「・・わかってる・・・」
その言葉を聞くとサンダースは受付へと向かった、
「一部屋お願いします、代金はこのトレーナー宛で」
「失礼します、少々お待ちください」
そういうと受付はサンダースから渡されたカードを
カードリーダーに通して内容を確認した、
「了解いたしました、お客様の部屋番号は214号です」
そういって渡された鍵を受け取ると二人は
二階へと向かうエレベータに乗り込んだ

2
「214・・・ここか、よいしょ」
サンダースはポケモンでも使えるように作られた
ペンダント型のキーをドアにかざした、
ピピー・・ウイイイイン・・・
ドアは自動的に開いて、二人は中に入った、
シャワーズ、身体洗いにいこうぜ」
そういうとシャワーズをシャワールームへつれていった、
シャワーズ・・そう緊張するなよな?」
「ごめん・・・初めてだから・・こういうの・・」
「誰でも最初は初めてさ、ほら、かけるぞ」
シャアアア・・・・シャワーの音が浴室に響いた、
「あ・・・ねえ・・・あつい・・・」
「おお、わりいわりい、おまえは水の方が良いんだったな」
そういうとサンダースはシャワーの温度を調節した、
「うん・・ありがとう・・・でも冷たくない・・?」
「俺?俺様は全然大丈夫さ、それよりよく洗えよ?」
「うん・・・・・ふふ♪サンダースかわいいね」
「はあ!?なにいってんだおまえ?」
「いや、ほら、毛がさ」
「ああこれ?濡れると毛がねちまうんだよな・・・」
「ふふふ♪そろそろ出ようか?」
「ああ」
サンダースはシャワーを止めると身震いした、
シャワーズの緊張は随分ほぐれたようだった、

3
シャワーを浴び終えると二人はベッドに上がった、
「あのさ・・サンダース・・本当は私のことどう思ってるの・・・?」
「・・・大好きだよ・・・なんかいろいろ意地悪もしたけどな・・・」
シャワーズはサンダースの気持ちを確かめたあと安心して彼を受け入れた、
サンダースはシャワーズの背中に乗り上がると腰を動かし始めた、
「あっ・・・・・サンダース・・・」
「どうかしたか・・・・?」
「う・・ううん・・・別になんでもないんだけど・・・」
「そうか・・痛くないか・・?」
「うん・・だ・・だいじょうぶ・・あっ・・」
シャワーズはバックから責められて声を出すのを我慢しているようだった、
「声出すの我慢しなくていいんだぞ?」
「うん・・でも・・・はずかしい・・」
「大丈夫・・・誰も聞いてないさ・・」
「そうね・・あっ・・あっ・・気持ち・・いい・・・」
「・・うっ・・そろそろいくぞ・・・」
「・・待って・・・もう少し・・・お願い・・・」
二人はしばらく続けていたが今度はシャワーズが限界だった、
「ん・・?そろそろいくか・・?」
「・・おっ・・お願い・・・・」
サンダースは腰を激しく動かした
「あっ・・あっ・・あっ・・あんっ・・・・・・」
「・・俺も・・・・・うっ・うっ・・・・はあ・・はあ・・・」
しばらくの間沈黙が続いたが二人はシャワーを浴び、外へ出た、
「料金はトレーナーの方に、ですよね?」
サンダースは横目で挨拶すると二人でホテルを後にした、
「・・・そろそろメシの時間だな、シャワーズ、俺が案内するよ」
「そうね、何か美味しいモノ食べたいわ」
「だったらいろいろ食べ歩きするか・・・」
二人は夕方の繁華街へと消えていった、肩を合わせて・・・


出典:「ポケモンラブホテル[R-15]」レス番号31、46、58 https://game.5ch.net/test/read.cgi/poke/983717029