ダイパリメイク・雑感(発売後のTLを眺めながら)

 ダイパリメイクこと『ブリリアントダイアモンド・シャイニングパール』、略称ブリシャイが発売された。自分はカツカツなプライベートのためにまだプレイできていないのだが、TLにプレイヤーのツイートが大量に流れてくるから状況は察している。専ら、バグの話題である。自分のTLに偏りがあるからかもわからないが、とにかく今回のリメイクには粗雑なバグが多いようで。致命的ではないものの、ポケモン本編に連なるものとしてはあまりにお粗末なバグがほとんどで、チートバグのようにも笑えないという、何とも微妙なアレである。
 リメイク発表直後に自分は「ポケモンが3年周期の方針を取っている限り、過去作のフルリメイクは困難だし、出せたとしても本編が犠牲になって本末転倒」だということを書いた。この考えは全く変わっていないし、今回の状況を見るにますます確信を深めている。思えば、増田がそうした方針を取り入れたのは『BW』からであり、それから10年が経ってポケモンを取り巻く状況は様変わりしている。今やポケモン総数は1000に迫る程であり、『剣盾』の時点で既にポケモンの扱いの格差が浮き彫りになってきている。全てのポケモンを平等に登場させることに、技術的にも人員的にも限界が出てきていることは明らかだと思うのだが、それを言い出すライターはいない。
 それに、『ポケモンGO』しかり、『ポケマス』もあれば『UNITE』もある。10年前に比べればサブタイトルは非常に充実しているし、ポケモンファンからしたら『ポケダン』シリーズなどの新作も待望される。別に本編の「3年周期」に拘らなくとも、供給には事欠かない万全の状態である。だからダイパキッズたちがリメイクを声高に要求するならば、この「3年周期」の方針をまず先に撤回するように言うべきだったのである。そうすれば、リメイクのクオリティーだって、ゲーフリ御製となってだいぶ安定するだろうし。
 ただ、自分はこの「3年周期」の方針は必ずしも全否定するものでもないのである。むしろこの間隔というのが絶妙に妥当な間隔であることは確かだ。近すぎず遠すぎず、という意味合いにおいてはオリンピックやW杯よりは短く、2年に1度よりかは長い「3年」というのは、世代交代する上においてはとてもちょうどいい。乱発という印象を受けず、それでいてゲーム業界のトレンドに乗り遅れないために、3年に1度という周期は理に適ってもいるのである。何だかんだ増田の感覚は正しい、と思う。
 steamなどのインディーゲームではポケモンライクなゲームは続々と開発されていると聞く。中には「オープンワールド」を採用した意欲的なものもあるようだ。ただ、持続可能という観点からすれば、「オープンワールド」は今のところ負担が大きすぎる。『ゼルダ』のようなタイトルならともかく、新参のタイトル1作の開発に5年や6年も費やしているようだと、その間にすっかり忘れ去られてしまう恐れがある。今のポケモンならその間に2作も新作を出せてしまうし、コンスタントに環境をアップデートすることが、ポケモンの責務でもある。
 というわけで、自分の意見は単純明快である。3年周期で無理にリメイクを出すことで本編が疎かになるくらいならリメイクなんてせずに、リマスター程度で済ませて、本編に注力すればいい。もっとも、来年初頭には『LEGENDS アルセウス』という新たな試みが行われるし、コロナ云々の影響で開発ペースに乱れが生じている可能性もある。第9世代が来年に出るとは必ずしも限らないし、これまでのスケジュールが見直されるかもわからない。それは、多分、来年のポケモンの日辺りに明らかになることなんだろう。